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  • 2017年06月29日
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東京都青少年健全育成条例改正問題 「説得」にあたった都職員の行為に「不適切」、「違憲」の見方が

12月15日に可決、成立した東京都青少年健全育成条例改正案。継続審議、否決を経て可決にいたったこの「改正」問題は、東京都のみならず、全国的な関心を寄せられる事態となっている。

さて、今回の件では、条例に対する東京都職員の「説得」行為が、可決への影響力を示した、とも見られている。報道によると、都職員がPTA団体の集会に出向き説得するなどの「活動」は、11月までで81回にも及んだとされている。(産経新聞「都職員の説得奏功 性描写規制条例 石原知事「大人の責任」」より)

だが、そうした都職員の「熱心」な活動について、不当ではないか、あるいは違憲ではないかとする観測が浮上している。公務員法の中には、「政治的行為」を制限する法律が盛り込まれている。憲法にも定められた、公務員の政治的偏向を防ぐための規定であり、適用基準は極めて厳しいものがある。

2005年、国家公務員が「赤旗」の号外を配布したというだけの理由で、国家公務員法違反で処罰を受けることになった。しかも、配っていたのは休日。政党の広報紙を休日に配布しただけで有罪になるというほどの、厳格な基準なのだ。

国家公務員が政党広報紙を休日に配布しただけでも処罰されるという前提がある中で、東京都の職員は、合計81回もPTAの集会に直接出向き、説得活動を行った。会派によって考えが分かれる条例を可決させるための「説得」を自ら行ったのである。

しかも、「説得」に及んでいる間、条例は議会によって否決され、廃案になっていた。つまり、都職員の行動は、明らかに政治的な活動と言えるものであり、また、議会の決定を「無視」して動いた、越権的行為だと指摘することも可能な行為と言えるだろう。

そして、この「説得」行為が改正案の成立に貢献したのであれば、「不当」な行為によって、議会の決定がなされてしまったという疑いは強くなってくる。

「説得」活動が行われたのは平日なのか休日なのか、予算はどこから計上されたのか。
廃案になった条例と修正条例の差は極めて大きかったわけだが、廃案状態でなされた都職員の説明は適切と言えるものだったのか、等々、住民監査や情報公開等の手続きによって、明らかにしていくべき点は多く、内実への調査が急務なのは間違いのないところだろう。

だが、重要な点は、現在明らかになっている「説得行為」の一事だけでも、不適切な行為だということを指摘することができるということだ。前述した広報紙配布事案を見ても分かるように、国家公務員法では、平日と休日とで制限基準を変えてはおらず、広報紙配布レベルでも、政治活動と見なされる。

国家公務員法と地方公務員法とでは、「制限される政治活動」の幅が大きく異なり、地方公務員法の枠内であれば罰則もないとは言え、いずれにせよ、広報紙配布よりも政治的な側面がずっと強いものだったということは確かなところと言えるのではないだろうか。

そもそも、今回のような、東京都という特定の機関が提案、推進する条例の制定、推進を市民に訴えること自体、憲法第十五条中の「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」とする「公務員の中立性」に反した違憲行為だとする見方もできる。

特に今回の条例の場合、区分陳列の強化等々によって、未成年者の情報を知る権利や、創作者の作品を発表する権利といった部分が明確に制限されているわけであるから、「一部の奉仕」である疑いはより強くなっているとも考えられるのだ。

「全体の奉仕者」たる公務員が、会合に何度となく足を運び、特定の機関(今回条例を提出した東京都)や政党(自民党、公明党など)の意向に沿う形で説得を行うという、極めて政治的な行為が、果たして正当と言えるのか。

さらには、そうした行為によって生まれた「世論」を受けて、前回とは判断を変更したとも考えられる民主党の結論は果たして正当だと言えるのかという部分については、極めて疑問に思える。

都条例は、依然関心の高い問題だけに、厳しい視線が向けられることになるだろう。また、予算や会合の内容などの情報の公開も待たれるところだ。

より多く投票されたものが選挙では当選となり、過半数の賛成を得られた法案は成立する。しかし、そこに至るまでのプロセスが正当なものでなければ、結果が正しいものとはされない。

ギリギリまで条文を公開せず、「電撃戦」的に可決させたのみならず、公務員である東京都職員が、何度となく「説得」を行い条例制定に向けて「政治的に尽力」してきたという現実が、この条例にはある。

条文の危険性もさることながら、そこに至るまでの過程にも極めて多くの問題点が指摘されるこの条例を、本当に通してしまっていいのか、今一度考えていく必要があるのではないだろうか

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